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ジャズ詞と私ーMack The Knife

(M)
Sold Out となりました、ありがとうございました。

 

こんにちは

今日も私のブログを訪ねて下さってありがとうございます。

 

本日の曲はスタンダードジャズの中で最も物騒な歌、

Mack The Knife

です。

 

邦題が「マック・ザ・ナイフ」であるため、なんとなく”ナイフなマックの歌なんだろうな”

という感じはあるかと思いますが(笑)、

正確に言うならば

”連続殺人犯、脱獄犯、強盗、誘拐犯…のナイフ使いのマクヒース in London”(Macheath=Mack)

です。

この歌の中でも恐らくマックは脱獄して街に現れたものと思われます。

そしてナイフを振り回して暴れている、という状況。かなり危険です。

 

はこの”マック・ザ・ナイフ” にはモデルがいて、刑務所からの脱獄や売春婦との恋愛劇などで世間を騒がせたお尋ね者なのに、実は暴力を嫌っていたジャック・シェパードなる人物だと言われています。

え?暴力嫌いなの?

歌とはそこが大違いですね。

 

概要

”Mack The Knife” は1928年 Kurt Weill(カート・ワイル)により作曲、Bertolt Brecht(ベルトルト・ブレヒト)により作詞された、あの『三文オペラ』の劇中歌、「メッキー・メッサーのモリタート(Die Moritat von Mackie Messer)」です。

これが後に英語の “Mack the Knife(匕首=あいくちマック)”になった、というわけ。

⇑ これが”匕首”です

 

そしてこの Moritat(モリタート) をドイツ語で直訳してみると「殺人バラード」でした。この実もふたもない感じがいい。よくないけど。

もう少し詳しく言いますと、モリタートは ”大道芸人が街頭や広場で歌う犯罪、殺人などを題材にした歌=犯罪の歌、殺人の歌”、などの意味になるのだそうです。怖い歌だけを歌う流しの歌手…なまはげの1000倍怖い。昔の子供は泣きながら逃げたのではないでしょうか?

 

こんな後味の悪い大道芸がまかり通っていたのも、中世フランスのギロチン刑みたいに処刑や残酷なパフォーマンスを一種の娯楽として提供、というかオープンにしていた名残ではないでしょうか?

こういったパフォーマンスは民衆の心を掴むのと、不服従への見せしめとして権力側がホラーなアミューズメント的に(?)行っていたのだと私は思います。くわばら。

 

そんなコワイこの歌、Mack the Knife1955年のルイ・アームストロングの録音でヒットし、その後も1959年のボビー・ダーリンの録音でさらにグラミー賞に輝くほどに大ヒットします。

続いて2年後の1961年にもエラ・フィッツジェラルドの録音がまたもグラミー賞殿堂入りを果たしました。

 

ブログを書いていてよく思うのですが、このように同じ曲を違う人が歌って何度もヒット・受賞するというのがジャズ・スタンダードソングの面白いところですね。

日本の歌謡曲だったら『雨の慕情』を10年の間に3人の人が歌って3回もレコード大賞を受賞、というのは考えにくい。

ちなみに私はカラオケで歌わなくてはいけない状況の時はよく雨の慕情を歌っていましたね。

着物姿の愛人役の八代亜紀さんのご本人映像なので盛り上がりますよ。

 

さて、話は元に戻りますがこの「マック・ザ・ナイフ」、日本でも流行りました。

なんと尾藤イサオさんのソロデビュー曲なんです。

元は舞台音楽だったことを考えると、舞台俳優で有名な尾藤さんが歌ったのもなるほど!という感じがしますね。

その後美空ひばりさんも歌っています。

 

 

歌詞概要

このテーマでは著作権保護のため、歌詞(英・日共)は掲載せず

 適正な引用のみでお届けしております。どうぞご了承くださいませ。

 限られた表現の中ではありますが、歌の世界を楽しんで頂けましたら幸いです

 

こんな内容です:

『真珠のように真っ白な鮫の歯。まるでマックが隠し持つジャックナイフみたいだ

鮫なら赤い血が広がるけれど、マックは洒落た手袋をして痕跡も残さないのさ。

 

日曜の朝に血まみれの犠牲者を見たよ

こっそり逃げるあいつはマック・ザ・ナイフじゃないか?

 

ルイ・ミラーが消えちまったって聞いたかい?

ちょうど銀行から金をおろした後だったらしいよ

それからマックは船乗りみたいに羽振りよく金を使ってる。

これはやっぱりマックたちが街に戻ってきたんだ!』

 

というなんとも物騒な歌なのですが

軽快なメロディーのおかげでシリアス感はなく、まるでアメコミの1ページのよう。

Free image

 

 

Etc.

Mack the Knifeは単調な短いフレーズの繰り返しなので、1コーラスごとに転調してゆくバージョンがよく使われます。ライブではミュージシャンに「転調しますか?」と聞かれることもしばしばでした。

これを読んでいるシンガーの皆様、単調にならないように転調して歌われる事を強くおすすめいたします!

 

そしてこの “Mack The Knife”、

・架空のストーリーであること、

・余計な感情とか込めなくていいこと、

・歌詞は難しくほぼお客さんに伝わらない

という長所か短所かわからない3つのポイントを考えると(笑)、

ざっくり内容を説明したうで、思いっきり弾けたメロディーをお客さんと楽しむのがよろしいかと思います、ハイ。

 

きっとまたリクエストが来るような楽しい一曲になると思いますよ!

ぜひあなたらしい危険なマックを歌って下さい♪

 

参照動画

 

最高ルイ・アームストロング

 

こっちも最高エラ・フィッツジェラルド

 

See you next time!

 

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https://yokohamamonolog.wordpress.com/
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