Today’s Theme is : “大人なら” bossa novaが続く
こんにちは
今日も私のブログを訪ねて下さってオブリガーダ。
ということで今日の曲は
Corcovado
です。
アストラッド・ジルベルトが歌った曲の中で2番目のヒットがこの “Corcovado” だそう。
1位はもちろん “The Girl From Ipanema=イパネマの娘”ですね。
Free Image
Ipanema Beach
概要
“Corcovado” は1960年 Antônio Carlos Jobim(アントニオ・カルロス・ジョビン)により作曲、ジョビンと彼の協力者である作詞家 Vinicius de Moraes(ビニシウス・デ・モライス)とのコラボによって生まれました。
こちらも良く知られる英語バージョン、 “Quiet Nights” の歌詞はその2年後の1962年に Gene Lees(ジーン・リース)によって書かれたものです。
私がいつも書いているジャズ解説は1920年代、30年代が多いので、比較的新しいと感じます。
それもそのはず、
「ボサ」=「スタイル」、「ノヴァ」=「新しい」
つまり「ボサノヴァ」=「新しいスタイル」ですものね
さて皆様、
コルコバードとは…? すぐ浮かびますか…?
うーんと…と思った方でも、
『巨大なキリスト像の立つあの丘』と言えばその情景を思い描けるのではないでしょうか?
その地名です。
歌詞は “Um cantinho, um violao~” とポルトガル語で歌われることが一般的ですが、
“Quiet nights of quiet stars~” と始まる英語のバージョンも同じぐらい歌われているのではないでしょうか?
それでは歌詞を比較して見てみましょう
歌詞要約
ポルトガル語原詩
Um cantinho e um violão
Este amor, uma canção
Pra fazer feliz a quem se ama
Muita calma pra pensar
E ter tempo pra sonhar
Da janela vê-se o Corcovado
O Redentor, que lindo
Quero a vida sempre assim
Com você perto de mim
Até o apagar da velha chama
E eu que era triste
Descrente deste mundo
Ao encontrar você, eu conheci
O que é felicidade, meu amor
O que é felicidade, o que é felicidade
E eu que era triste
Descrente deste mundo
↑の英語直訳:(“Quiet Nights”)の歌詞とは異なります
A corner, a guitar,
this love, a song,
To make the one we love happy
Plenty of calm to think, and have time to dream
From the window, you see Corcovado, the Redeemer, how beautiful
I want life always like this, with you close to me,
Until the flame fades away
And I, who was sad, skeptical of this world
Upon finding you, I discovered what happiness is, my love
Quiet Nights(英語版)の歌詞要約
『静かな星の夜、僕の(or 彼の)奏でる静かなギター。
コルコバードの丘を見上げるこの部屋で君と二人、いつかこの世を去るまで君と暮らそう。
君に会うまではこの世を恨んでいたけれど、今は君が僕の幸せ』
という情景を静かに歌っています。
きっと二人はこんな部屋に居るのでしょう。素敵…
こんなのもアリですね。
では曲を聞いてみましょう
まずはもちろん
1.アストラッド・ジルベルト
英語バージョンです。
2.トニー・ベネット
最初に英語の歌詞でヒットとなった人気のバージョンです。
スムーズで少し軽やか
3.スタン・ゲッツ
Corcovadoはインストゥルメンタルでも非常にたくさん演奏されています。
その中でも最も有名なスタン・ゲッツをどうぞ。
Etc.
いかがでしたか?
ポルトガル語、英語、男性、女性、ボーカル、インストゥルメンタル…いずれも甲乙つけがたく
それぞれに切ない美しさを感じさせてくれます。
決して饒舌ではなく、言葉少ない歌詞なのもいいです。
英語版の”Quiet Nights”ではシンガーによって歌詞が
”Quiet chords from His guitar”
あるいは
“My guitar”と変わります.
“Her guitar” は無い(ようです)ので、弾き語りをしているか、または
彼の奏でるギターを聞きながら女性が歌っている歌、ということになります。
私としては
『彼女が奏でるギターを聞きながらキリスト像を見上げ、ポートワインを飲む俺』
ってのも悪くはないと思うのですが…、なぜかこのシチュエーションだけが無いんですね(笑)。
まあいいですけど。
ついでに言うとこの画像↑はちょっと注ぎすぎではないか?(;’∀’)
まあいいですけど。
ジャズシンガーであってもボサノバのレパートリーとして、
”The Girl From Ipanema”, “Agua de Beber(おいしい水)”, そしてこの “Corcovado” は必須と言っていいと思います。
まだの方は是非レパートリーに加えてみて下さい
あなたらしい素敵な “Corcovado” を歌ってくださいね
Ate logo!
<楽譜はこちらから>