Today’s Theme is : “大人なら” Jazz
こんにちは(^^)
今日も私のブログを訪ねて下さってありがとうございます。
本日の曲はみんな大好き
Bei Mir Bistu Shein(素敵なあなた)
です。
概要
“Bei Mir Bistu Shein” はイディッシュ語で “To me You’re Beautiful” です。
イディッシュ語というのは東ヨーロッパ系ユダヤ人の間で話される言語で、
面白いのは 単語や構造はドイツ語に似ているのに、
ヘブライ語・アラム語の字を使うので、右から左に書かれるところ。
表記は↓こんな感じで私にはまったく歯が立ちません!
曲は1932年にSholom Secunda(ショーロム・セクンダ)により作曲、
Jacob Jacobs(ジェイコブ・ジェイコブス)という二人のユダヤ人によって作詞され、
“I Would If I Could”とうミュージカルの中で使われました。
ミュージカル自体は1シーズンで終了しましたが、”Bei Mir~”はユダヤ系の観客にかなりウケたようです。
さて、そんなある日の客席に売れない作詞家の Sammy Cahn (サミー・カーン)が
いました。
彼はこの “Bei Mir Bistu Shein” が
『一言もイディッシュ語が解らないはずの黒人の観客に大ウケしている』
のを見て驚き、この曲の楽譜を買って帰りました。
そして友人のである Tommy Dosey(トミー・ドーシー)に「この曲をやれば?」
と勧めるのですが、トミーは「え?ユダヤ人の曲?ありえねー」みたいなことを言って即却下。そういう時代だったんですね。残念ながら。
(ちなみにトミー・ドーシーはジャズ・トランペッター、トロンボーン奏者、そして
オーケストラも持っていました。このオーケストラにはちょっとだけですがグレン・ミラーも在籍していました)
前後しますが、作曲者であるショーロム・セグンダもこの曲をアメリカのエンターテインメント会社に売り込んで「ユダヤっぽすぎて使えない」と却下されているんですね。
そのくらいこの曲はユダヤ系音楽としての味があるのです。
話をカーンに戻しましょう。
トミー・ドーシーに「いらない」と言われたその “Bei Mir~” の楽譜は
そのままカーンの家のピアノの上に置きっぱなしになっていたのですが、
ある日家にやってきた3姉妹がそれを目ざとく発見。
「なにこれ?ギリシャ語?」
「ナニナニ?」
「どんな曲?弾いて~」
となり、それを聞いた3人はいたくお気に召したようで
「ってかこの譜面欲しいかも」と持って帰ったのでした。
それがその後この曲を世界的ヒットにしたあの Andrews Sisters だったのです。
ちなみに彼女たちがこの曲をレコーディングするにあたってレコード会社は
「イディッシュ語はまずいだろ、カーンさん英語で書いてよ」となり、
カーンは ”しょうがねーな” とうノリで書いたんですね。
それがこの歌の特徴となっている
「(素敵なあなたの事をイタリア語の)“Bella, Bella(美しい)” と言ってもいいし、
(オランダ語で)“voonderbar(ヴーンダーバー)”といってもいいわ」
という歌詞に相成ったのですが
この “Bella” も “Voonderbar” も実は当時流行っていた言葉だったから、だそうで
深い考察はなかったようです。
まぁ、ヒットする曲というのはだいたいそういう要素がありますよね。
そんなわけでこの曲はめでたく大ヒットとなったわけですが、
その後のカーンの自伝にはお金の配分の不満がタラタラ。なんだか因縁の曲になってしまったのかも。
まぁ、ヒットする曲というのはだいたいそういう要素もありますよね。ウン。
以上、解説が長くなりましたが歌詞を見てみましょう。
歌詞要約
※このテーマでは著作権保護のため、歌詞(英・日共)は掲載せず
適正な引用のみでお届けしております。どうぞご了承くださいませ。
限られた表現の中ではありますが、歌の世界を楽しんで頂けましたら幸いです。
あなたの魅力を説明するにはどうしたらいいのかしら?
「あなたは素敵」 …う~ん
「あなたはこの辺で一番素敵!」 …う~ん
「イタリア語で Bella Bellaはどうかしら?」 う~ん
「じゃ、オランダ語で Voonderbar ってのは?」
という感じのシンプルなセリフ調になっています。
それでは動画で聞いてみて下さいね
参照動画
1.ご本家 Andrews Sisters
2. 現代版でオシャレにHot Sardines。かなりスウィンギーに仕上がってます。
Etc.
いかがでしたか?
「聴いたことある!」という方も多いのではないでしょうか?
実際、お客様からのリクエストや、生徒さんからの(覚えたい曲としての)リクエストも多いです。
ライブをやる方は是非レパートリーに加えてみてはいかがでしょうか?
あなたらしい素敵な”バイミー”を歌ってくださいね☆彡
これはバインミー。