こんにちは
今日も私のブログを訪ねて下さってありがとうございます。
本日の曲はクリスマスなら外せない
Have Yourself a Merry Little Christmas
です。
シンガー時代、クリスマスになるといつもちょっと焦っていたのですが、
その理由は『クリスマスソングの持ち歌が少なかったから』でした。
10年以上5曲のみで強引に乗り切ってきたのですが(笑)
その中の貴重な一曲がこの “Have Yourself a Merry Little Christmas” でした。
自分としてはもう1曲、”アヴェ・マリア” (グノーの)を加えたくて一生懸命に練習していたのですが
納得いくまで歌えず、結局毎年お蔵入り、という状態でした。
ボーカルの先生も『また今年もアヴェ・マリアのレッスンする? 毎年恒例の(笑)。』と笑っていたほど。
グノーのアヴェ・マリアはこれです
カレン・カーペンターによる貴重な歌唱。
美しい‥美しすぎる旋律と歌詞!
さて
話を “Have Yourself~” に戻していつものように概要からお話いたしましょう。
概要
”Have Yourself a Merry Little Christmas” は1943年に Hugh Martin(ヒュー・マーティン)により作曲、Ralph Blane(ラルフ・ブレイン)により作詞されました。
歌ったのはあの『オズの魔法使い』のドロシー、ジュディー・ガーランドです。
「幸せの青い鳥を探して黄色いレンガの道を!」
作曲された翌年の1944 年にミュージカル映画 “Meet Me in St. Louis” の中で使われました。
たくさんのダンサーが登場する賑やかな映画、という印象です。
さて、この “Have Yourself~” 、その映画の中で使われるまでにはちょっと手直しが必要だったようです。
当初のマーティンの書いた詞なのですが、主演のジュディー・ガーランド、相手役のトム・ドレイク、そして監督からの評価は「アカン、暗すぎるやろ」。
最初は書き直しを渋ったマーティンでしたが、結局いくつかの部分を変更しました。
“It may be your last(これが最後だね)”
⇒ “Let your heart be light(心を明るくしようよ)”
“Next year we may all be living in the past(来年は僕たち、過去に生きているだろう)”
⇒ “Next year all our trouble will be out of sight(来年は全ての悩みは消えているだろう)”
そしてこの修正されたヴァージョンでジュディー・ガーランドはレコードを吹き込んだのですが、
我が家で家族とのクリスマスを夢見る第二次世界大戦に出征中の兵士たちは、これを聞いて皆涙ぐんだそうです。
そして時は経ち1957年のこと。
今度はあのフランク・シナトラがこの歌をレコーディングしたいとマーティンにアプローチしたのです。
しかしまた!「アカン、まだ暗いやろ。特にココや。
“Until then we’ll have to muddle through somehow”(それまでは何とかこのゴタゴタに耐えなくちゃいけない)んとこ。だってアルバムのタイトルは “A Jolly Christmas” なんやわ」。
というわけでまたマーティン、こんな感じに書き直したよ。
“Hang a shining star upon the highest bough”(ツリーの一番上に輝く星を飾ろう)。
もうね、オリジナルからツギハギのフランケンシュタイン状態。
果たしてマーティンは思ったでしょうか?
「でもジュディー・ガーランドにもシナトラにも歌ってもらえたんだからいいや。めでたしめでたし!」
って。
そう願うばかりです。。
色々ありましたがこの度重なる修正によって “Have Yourself~” は未来を悲観する歌ではなく、
今この時を祝福するHappyなクリスマスソングになれた訳です。
それでは歌詞を見ていきましょう。
歌詞概要
※このテーマでは著作権保護のため、歌詞(英・日共)は掲載せず
適正な引用のみでお届けしております。どうぞご了承くださいませ。
限られた表現の中ではありますが、歌の世界を楽しんで頂けましたら幸いです。
『心を明るくして楽しい小さなクリスマスを過ごそう
もうこれからは苦しみなんてないよ。
運命が許してくれるなら心許せる友達ともう一度集まりたい
さあ、ツリーのてっぺんには星を飾って
楽しい小さなクリスマスを過ごそう』
参照動画
それでは今日はこの辺で。