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ジャズ詞と私ーLet’s Do It

(L)

※この記事は2024.4月に加筆しております。

 Let’s Do It (Let’s Fall in Love) がパブリック・ドメインとなったため、訳詞を掲載しました。

 お役に立てて頂ければ幸いです。

 

Today’s Theme is : “大人なら” Jazz

 

こんにちは

今日も私のブログを訪ねて下さってありがとうございます。

 

今日の一曲は

Let’s Do It(Let’s Fall in Love)

 

ハッとするタイトル。

「しよう」・・・

そういう有名なシーンあったな。バブルの頃のトレンディドラマに…(笑)。

これを読んでいるシンガーのあなた、レパートリーに加えてお客さんをドキッとさせちゃいましょう♥

 

概要

“Let’s Do It” は 1928 年 コール・ポーターにより書かれた曲です。

単に “Let’s Do It” とも呼ばれますが、 “Let’s Do It (Let’s Fall in Love)”

あるいは “Let’s Do It Let’s Fall In Love” も同じ曲です。

 

エレガントでスマートなメロディにスウィンギーなリズム、

そして独創的な歌詞がコール・ポーターの特徴ですよね。

この曲にもそんな魅力(と若干の問題点)が詰まっております…(;^_^A

 

コール・ポーターは、フランス語やドイツ語を流暢に話す多言語使いであり、

彼の作品には、フランス語やドイツ語のフレーズがよく取り入れられています

(後述)。

この “Let’s Do It”

コール・ポーターにとって最初のブロードウェイでの成功となった曲であり、

ミュージカル “Paris” の中で使われました。

良かった、画像ありました! 時代を感じますね。

 

コール・ポーターのお騒がせ人生については別の回に譲るとして、

以下のような名曲をたくさん残しています。

-Night And Day

-Anything Goes

-I’ve Got You Under My Skin”

My Heart Belongs To Daddy(記事あり)

I Concentrate On You(記事あり)

-Begin The Beguine

-You’d Be So Nice To Come Home To

-It’s All Right With Me

 

以上はほんの一部ですが、まさに当時の揺るぎないヒット・メーカーでした。

彼のややこしい生き様は映画にもなっていますので

是非一度ご覧になってはいかがでしょう?

 

『五線譜のラブレター』

 

 

歌詞訳

 

(*1) 冒頭のこの部分に、現在はほとんど省略されている歌詞あり
鳥もしてる、蜜蜂もしてる
飼いならされたノミだってしてる(*2)
さあ、私達もしましょう
恋をしましょう!

 

スペインでは上流階級の人たちもしてる

リトアニア人やレット人もね

だから私達もしましょうよ

恋をしましょう

アムステルダムのオランダ人もしてる

言うまでもなくフィンランド人もね

サイアムの人たちだってしてるわ

サイアムの双子(*3)みたいな感じかしら

 

アルゼンチンでも普通にしてるし

ボストンでは豆だってしているんですって!

だから私達もしましょうよ

恋をしましょう

 

そうよ、ロマンチックな酔っ払いもしてる

湾の中では牡蠣だって

だから私達もしましょう

恋をしましょう

 

寒いケープコッドのアサリ(*4)もついには降参して恋に落ちたんだって

気だるいクラゲもね

だから私達もしましょうよ

恋に落ちましょう!

 

電気ウナギも付け加えなくちゃね

電気ショックみたいな恋よねきっと

ニシンはどうなのって?もちろんよ

そうだ、ウェイターさん、ニシンの卵をちょうだい!

⇑ Shad roe。アメリカでも食べるんですね!

 

浅瀬ではイギリス人たちもしてる

金魚鉢の中では金魚たちも

だから私達もしましょうよ、

恋をしましょう

 

(*1) 現在はほとんど歌われていない冒頭部分

Chinks do it. Japs do it
Upper Lapland little Lapps do it
Let’s do it
Let’s fall in love

 

中国人も日本人もしてるわ

ラップランドの小さな人たちもしてる

私達もしましょう

さあ、恋に落ちましょう!

 

(*2) 飼いならされたノミ 

昔あった(今もあるのか!?無いとは思いますが)”ノミのサーカス”のこと。

ミニチュアのサーカスステージでノミに芸をさせていました。

下の絵のように車につないで歩かせたり綱渡りをさせたりして見世物にしていたようです。

若干気持ち悪いが…

 

(*3)  サイアムの双子

昔は”シャム双生児”と呼ばれましたが結合性双生児です。決して離れない、という意味で使われています。

 

(*4)  Cold Cape Cod clams

”コールド・ケープ・コッド・クラムス”と韻を踏んでいますね

 

Etc.

なんだ…”Let’s Do It” って「恋をする」んか (;’∀’) 焦った。

つまりは「誰でもどこでも恋をしているよ。だから恋をしよう!」

というシンプルな内容をたくさんの言葉を使って歌っているユーモアのある一曲です

 

しかし…

古い歌ゆえ、Chinks(中国人への差別的な言い方)とかJaps(同じく日本人)など、

差別的な言い回しがいくつか入っているので

今では歌詞を省いたり変えたりして歌われています。

シャム双生児もナシですよね。

 

よく古い本の最後にこんな風に書かれていますが:

「当時の世相や作者に悪意がない事などを考慮し原語のまま表記しています」

昔ゆえそんな倫理観も今ほど重視されていなかったのでしょうね。

それかコール・ポーターはそういうことに無神経だったとか。。

『ヘタこいたか?』

 

た、この曲にはたくさんの国の名前が出てきますが、

(中国、日本)、スペイン、リトアニア、ドイツ、アムステルダム、フィンランド、サイアム、アルゼンチンにボストンにイギリス…など

コール・ポーターは複数の言語を話すことができ、また、非常に社交的だったので、きっと旅をすることも多く広く世界を知っていたということもあったかもしれません。

 

そしてもうひとつ。

この “Let’s Do It” の歌詞には “You” という言葉が出てきません。

ということは特に相手を定めて「僕と恋をしましょう」と言っているわけではなく、

この歌を聴いているすべての人に「恋をしましょう!」と歌いかけているんですね。

それが思わせぶりなこのタイトルの裏に隠されたこの歌のおおらかさ、ユーモアの秘密でもあると思います。

 

 

おすすめ動画

それではおすすめの動画をご紹介しますね

 

1つめは映画 “あなたに恋のリフレイン” の中でキム・ベイシンガーが

歌うシーンからです。

“Honeysuckle Rose” でもご紹介した映画なのですが、

クラブシンガー役のキム・ベイシンガーの歌いっぷりが超セクシーなので

是非聞いてみて下さい。私はこれで真似しました(笑)。

 

2つめは作曲家であるコール・ポータによるもの。外すわけにはいきませんね

 

3つめは私のDIVA、エラ・フィッツジェラルドです。余裕のあるゆったりめの

Swingがいいなぁ。

 

1. Kim Basinger

 

2. Cole Porter

作曲者ご本人による演奏です。ヴァースあり。

 

3.Ella Fitzgerald

 

いかがでしょうか?

 

歌詞に配慮しつつ(!)素敵な Let’s Do It を歌ってくださいね☆彡

 

 

 

 

 

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